K様オーダー品

昨今ではKemperやFractal Audio Systemsをはじめ、「アンプモデリング＋エフェクター」で一台完結できる機器が多く発売されております。
ただ、ユーザーの中には「確かにアンプのモデリング機能や空間系エフェクター類の完成度は高いけど、所謂"アナログ系ペダル"のサウンドに関してだけは、、、」という不満を漏らす方もおられます。(高いレベルでのご不満だと思いますが)
今回のお客様は、基本となるアンプサウンドと空間系エフェクターはKemperに任せて、歪み系等のアナログエフェクターのみをコンパクトなボードに収めたいというご要望でした。



ボードはPULSE製のECタイプ(オーダーサイズ)となります。
各エフェクターはマジックテープでの固定となります。
先ず一番最初に目に止まるのが、このJunction Box兼Buffer。
こちらはOvaltone製のPRIME BUFFERという機器で、入力レベルの切替え・音質調整(Bright回路)を搭載したユニークなBufferになります。
また、スルーアウト側のグラウンドをインプット側と接続するか切断するかを選択するCONNECT/DISCONNECTスイッチを搭載しております。
これによりグランドループを解消させる事が可能となり、ノイズを軽減する事が可能になっております。(これについては、ケースバイケースですので接続した上で切替えて選んで頂く事となります)



設置しているエフェクター類は、Diammond /Compressor、Ovaltone / GD-013、Ovaltone /OD-FIVE2 Explosion 、そしてShin's Music /Baby Perfect Volume Lo-Imp。
それらを制御するのはFreeTheTone ARC53Mとなります。
GD-013は、どちらかと言えば"歪み幅を広く取ったオールラウンドなオーバードライブ"という印象です。
その幅は本当に広く、軽快なクランチから太く粘りのあるディストーションに近い歪みまで作り出せます。
一方、OD-FIVE2は完全独立の2ch.オーバードライブ/ディストーションで、GD-013より木目の細かい歪みが印象的。EQのMIDDLE、EDGEのコントロールによりエッジの効いた刻みから粘りのあるロングサスティーンも作れそうです。
また、Volume PedalはMaster Volume的な使い方をされるとの事でしたので、全てのエフェクターの後列に設置しております。 これら3台のエフェクター類は全て嵩上げ台の上に設置しまして、その下にケーブル類が潜る感じになります。



ボード後列にはMIDI ParaboxとしてFreeTheTone MB-5を設置。
MIDIでKemperなど外部機器のプログラム呼び出しなどを行う為に設置しました。
今回、配線は全てCAJケーブル+Switchcraft製プラグを使用しております。
この様にスペースがある程度確保出来るのでしたらハンダ付けされた通常のシールドケーブルで接続する方が音質も耐久性も安心感があります。
またDCケーブルに関しましては、FreeTheTone PT-1Dに付属しておりますDCケーブルを加工する形で接続しております。



Ovaltone OD-FIVE2のchannel切替えをARC53Mで出来る様に接続しております。
過去、切替え時にボツッというノイズが出るケースがありましたが、今回は全く問題ありませんでした♪
ボードサイズありきでの組み込みとなりますので、電源アダプターに隣接させる事によるノイズも懸念されておりましたが、こちらも全く気にならないレベルでした。

ここからは、K様のコメントです。

●ご依頼いただいた経緯・コンセプト

歪みエフェクターのみで構築し軽量かつ自宅でも気軽に使えるボードを製作してもらいました。
アウトプットにアンプやアンプシュミレーター、空間系エフェクターを挟むことで様々な場面で対応できる仕様のボードに仕上がることができました。

●完成後のご感想

毎度ボード製作依頼ありがとうございます。
気軽に持ち運び又、スピーディーにセットできるボードになりました。
自宅でも使えるためとても満足しております。

この度は当店をご利用頂きましてありがとうございました。
今後共変わらぬご愛顧賜ります様お願い申し上げます。