井上雅人様オーダー品

今回、ご依頼頂きました方は、当店を長年ご愛顧頂いておりますお客様になります。
既に何台もボード制作をご依頼頂いており、昨年も一台制作をさせて頂いたばかり。
ご所有のアンプのメンテナンスでご来店頂いていた時に、「VAN HALEN」の話題になりまして、EVH 5150Ⅲ 50S 6L6 と212 Cabinetをセットでお買い上げ頂きました★
それから約一ヶ月経った10月6日、何とEDDIEの訃報を聞く事に。
お客様より「この際、彼と同じシステムを組みたい」というご相談を頂き、今回のシステムを考案させて頂きました。

こちらは、DRY+WET(Stereo)の3wayシステムとなります♪
DRY音声はプリエフェクトとしてコンパクトエフェクターを接続した後、5150Ⅲ 50Sヘッド＋212 Cabinetで出力。
WET音声は、5150ⅢのPREAMP OUTから空間系エフェクターを通し、stereoパワーアンプを使用して112 Cabinet×2台のstereoで出力させる夢のシステムとなっています♪



Junction Boxにはギター入力の他、アンプInputへの出力、アンプSend、アンプReturn、アンプPreamp Out、パワーアンプへの出力(stereo)にMIDI THRU OUTを立ち上げしております。
MIDI信号はFreeTheTone MB-5を使用して、各MIDI機器に安定した信号を送れる様にしました。



手前の赤いペダルはXoticのVolume Pedalになります。
これをアンプのSend/Return間に接続させる事で、お部屋で使用する際の音量を細かく調整出来る様にしております。
そして、今回中心的役割を担うスイッチャーは、最近発売されたばかりのMusicom EFX-LE2をセレクト★
前モデルの良さを継承しつつ、プレイヤーに嬉しい機能が追加されております。
今回は納品前に当店にて各スイッチの呼び出し設定などを変更し、ご依頼者様のご希望に沿ったセッティングに変更しております。



EDDIEの使用機材をチェックしていると、空間系のエフェクターとして、今では懐かしいLexiconやRolandのDelayを使用している様ですが、今回ラックをシステムに追加するとサイズ的にも大規模になってしまう事もあり、それらの空間系エフェクトをEventide H9×2台で再現する事としました。
それら2台のH9を接続しているのはスイッチャーの隣に設置されているMusicom ParallelizerというAudio Mixerです。
EVH 5150ⅢのPreamp Outからの音声がここに入り、FX1,FX2それぞれにEventide H9をstereo出力で接続しております。
このMixerは最大3台までエフェクターをパラレル接続可能で、DRY音も含めて個々の音量バランスを設定する事が可能です。更にMIDIにてOn/Offがコントロールできるようになっております。
ここから出た空間系エフェクトサウンドはJunction Boxを経由して、FRYETTE LX2(Tube Stereo Poweramp)へ送られ、5150Ⅲとは別に左右に設置された1×12" Cabinetから再生される事で"3way"のシステムが完成します★



電源は、今回Strymon Zuma R300+Ojai-Xをセレクトしました。特にEventide H9の様に消費電流量の多いデジタルエフェクターにも対応してくれる安定感のあるパワーサプライです。
エフェクターの固定は全て3Mデュアルロックファスナーを使用し、パッチケーブルにはCAJ＋Switchcraft製プラグを使用しております。



納品後ご自宅にセットアップし、彼のトレードマークでもある新旧シグネイチャーモデル「Frankenstein」「Wolfgang」を並べて記念撮影♪
中央にはEVH/5150Ⅲ 50S 6L6+212 Cabinet。そして右側の112 Cabinetの上にはFRYETTE LX2 Powerampを設置。
ご依頼者様のご自宅は防音工事が施されており、ある程度の音量で弾いてもOKとの事ですので、思う存分EVHサウンドをご堪能頂けることかと思います♪

ここからは、井上雅人様のコメントです。

●ご依頼いただいた経緯・コンセプト

エディが亡くなる前に5150III sを店頭で試奏させていた頂いて、甚く気に入り、EVH2発キャビと共にすぐ購入。
ドクターさんで組んで頂いたボードで堪能していた矢先、エディの訃報が。。。
藤原さんと話しているうちに、追悼ボードを作ろうと盛り上がり、当初はモノラルで組み上げる寸前でしたが、折角なので、本人ドンズバ3wayで！とこちらの無理を聞いて頂き急遽計画変更。
直列か、パラレルかで最後まで悩みましたが、結果、サミー時代のアルバム、『バランス』で聞かれるデチューンサウンドが炸裂の素晴らしいボードが出来上がりました。

●完成後の感想

いつもこちらの無理を聞いて頂いて、今回も最高のボードが出来ました。
エディのボードの音声信号等、お互いに情報を共有しつつ組み上げた出音は、素晴らしいの一言です！
こんなご時世ですから、最高のステイホームツールが出来ました(^^)
天国のエディもきっと喜んでくれてると思います笑

この度は当店をご利用いただきましてありがとうございました。
今後共変わらぬご愛顧賜ります様お願い申し上げます。