井上 雅人様オーダー品

昨年、「製作例その251」にてEVHのボードシステムを製作させて頂きました常連のお客様より「前回組んだEVHボードをベースにして更に直感的に使えるシステムを組みたい」 とご相談を頂きました★

前回組ませて頂いたボードは、EVH 2×12"CabinetからPre Effectsのみを通過したDRYサウンドを出力し、左右に設置された1×12"CabinetからPost EffectsのWETサウンドのみを出力する”3wayシステム”でしたが、今回はシンプルに様々なアンプで近いトーンを実現したいとの事。
搭載するエフェクターは一部を除き、前回搭載した機器と同じモデルを用意し、前回より少しコンパクトなサイズのボードで設計致しました♪



当店オリジナルで製作させて頂きましたJunction Boxには、4CM接続が可能になる様に「INPUT / OUTPUT / SEND / RETURN」の音声入出力端子に加えて、5150III 50Sをコントロールする為のMIDI OUTと、他のアンプを使用した際のチャンネル切り替えに活用出来る様にARC-53Mの「TRSコントロール出力」を立ち上げております。



スイッチャーは某楽器店様が限定販売されているFreeTheTone ARC-53M(RED)をお持ち込み頂きました。
その左側には今巷で話題となっておりますEventideのニューモデル"MicroPitch Delay"を設置しております。
このMicroPitch Delayは、ハーモナイザーの名機“H910”や“H3000”で人気を博したデュアルピッチシフトディレイをコンパクトペダルで再現。これ一台で幻想的な空間系サウンドを作る事が出来る優れものです♪
その奥には、これまた細やかなセッティングが可能なFreeTheTone FT-2Yディレイペダルを設置。
これらの2台はアンプのSend/Return間に接続されており、ARC-53MのMIDI信号を用いてプリセット切替等のコントロールを行える様にしております。



その他コンパクトエフェクターもEVHサウンドを意識したセレクト。
Maxon ST-808modは粘りと厚みがあるBoost効果から歪みに少しGAINとサスティーンを加える味付け用にも非常に有効です。
コーラスエフェクターは、一時エディーが使用していたというMXR Analog Chorusを採用しています。
オクターバーは、定番のBOSS OCシリーズの最新モデル”OC-5”をセレクト。
これらの接続は全てCAJケーブル＋Switchcraftプラグを使用し、ボード2列目の嵩上げ台の下に流れる形でスイッチャーに接続されております。



電源はFreeTheTone PT-5Dを採用しておりまして、AC OUT端子にはARC-53M、FT-2Yに加えてMXR EVH117(Flanger)用の18Vアダプターを接続しております。
またMIDI信号は確実に伝達させる為にMIDI THRU BOXのFreeTheTone MB-5を介して各機器へ分配しております。

システムボードは、PULSE/PECタイプの特注サイズ・赤色外装でご用意させて頂きました。
エフェクターの固定は耐熱性がありガッチリ固定が出来る3Mデュアルロックファスナーを採用しております。

ここからは、井上 雅人様のコメントです。

●ご依頼いただいた経緯・コンセプト

先般、エディ3wayシステムボードを組んでいただいたのが、素晴らしい出来栄えでしたので、今回は、EVHヘッドのみならず、手持ちのヘッドアンプでも使える様にシンプルに制作頂きました。
今回は、eventideの新製品micro pitchをスイッチャーの隣に鎮座させました。
出音も太く、エディの往年のH3000を使用したピッチサウンドが気持ち良すぎです^ ^
また、今回も4ケーブルメソッド方式を採っていまして、これらを接続するケーブルを藤原さん推薦のケーブルで制作してもらいましたが、これまた素晴らしく立上がりの速さとレンジ感等とても満足しています。
ケーブル類が出音にこれだけ影響するものだと再認識しました。

●完成後の感想

「小さな事の積み重ねが最終的な出音を高めて行く」と今回のボードでも改めて感じました。
色々有難うございました(^^)

この度は当店をご利用いただきましてありがとうございました。
今後共変わらぬご愛顧賜ります様お願い申し上げます。